ウエット・クリーニングに関してTVでも取り上げられましたが TVでは容器に石油系ドライクリーニング溶剤と水をそれぞれ入れたものに、 TVに出演されていた業者さんが見本として見せていたのは 小さなバケツに衣類を入れ押し洗いして この画像を基準に他の3店が実際にウエット・クリーニングを行ったのかの検証がありました。 |
ウエットクリーニングとは | |
本来はドライクリーニングすべき『水洗いで収縮や型崩れするような衣類』にドライクリーニングでは落とせないような水溶性汚れが残っている時に行われる『デリケートな水洗い』のことをウエットクリーニングと呼んでいます。 繊維の種類や組み合わせ、染色などによりどこまでの機械力を加えることが出来るかは変化するので、機械力の基準を設定することが出来ないという難しさがあります。 |
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はたしてトイレットペーパーはウエット・クリーニングによって簡単に溶けるのか? |
当所で試験に使用したトイレットペーパー 泉製紙(株)製 |
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実験その1 |
切り取った状態で水に浸けるとどうなるか? トイレットペーパーを30cm切り取り、500ccの水の中に浸けてみました。 |
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10分ほど浸けましたが溶けません。 ただし少しは糊が溶けたのか、かなり塊状になっています。 |
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実験その2 |
実験1で使用したものと同じトイレットペーパーを攪拌してみました。 水流を作るための回転子にトイレットペーパーが接触してバラバラになっています。 |
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実験その3 |
ウールモスリンにトイレットペーパーを挟み
縫い付けまして 家庭用中性洗剤を入れて家庭用洗濯機のドライマークコースより強く 10分間 攪拌してみました |
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10分間攪拌した後に取り出し、乾燥機に入れて乾燥し、糸をはずしてトイレットペーパーがどのようになったかを確認してみました | ||
使用した乾燥機と設定温度
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結果はこのようになりました
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まとめ |
お判りいただけたでしょうか。 トイレットペーパーといえども、布地に縫い付けてあるものなら優しく洗えばそう破れるものではありません。 ただし、かなり縮んでいますので脱水やプレス時にある程度は破れることは考えられます。 溶けていないからウエットクリーニング(水洗い)をしていないと言うのは暴論でしょう。 逆にウールモスリンのような生地ですと水による影響を受けフェルト化や収縮を生じますから、 トイレットペーパーが溶けてしまう程の強い機械力(揉み作用や叩き作用)を加えることはかなり危険な行為と言えるでしょう。 |
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水に浸ける前の繊維の拡大写真(100倍) |
試験後の繊維の拡大写真(100倍) |
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